MODxについて
MODx(モドエックス・モッドエックス)はオープンソースコンテンツマネージメントシステム。GPLライセンスに従う限りにおいて、個人・法人を問わず誰でも自由に利用することができます。世界中のコミュニティメンバーの協力により開発が進められており、多言語対応が進んでいます。インストーラは日本語化されており、誰でも戸惑うことなく導入できます。
CMSとしては、コンテンツとページが一対一で関連付けられた分かりやすい管理体系が大きな特長。つまり、MODxは「構造のWYSIWYG化」を実現しました。MODxでは、サイトの構造を把握するためのCMS独自の制御ルールを学ぶ必要がありません。管理画面に常に表示されているドキュメントツリーを見れば、編集したいページをすぐに見つけることができます。
他のCMSと比べて特徴的なのは、オーサリングツール的な性格が強い点。独自なルールを学ぶことなく2クリック程度でどこにでも自由にページを作れることに重点が置かれています。Dittoなどのアドオンを利用すれば、ルールに則ったページ出力も自由自在。本体の管理構造は初心者でも理解できるくらいシンプルに、ロジックが必要な場面はアドオンに任せてしまおうというのがMODxの流儀です。
管理画面の特長
管理画面はこのようになっています。

まるでエクスプローラのような左側ペインのドキュメントツリーが特徴的です。どこに何があるのかが一目瞭然。既存のCMSの多くは「どこに何を」といったルールをテンプレート上で組みますが、MODxはデザイン制御をフラットに考えることにより、ルール自体を廃止しました。しかし必要であれば、Dittoなどのアドオンを利用すれば、既存CMSのようにルールベースのコンテンツ制御も可能です。

ドキュメント(ページ)の作成・編集は簡単。作成したい場所または編集したいドキュメントのアイコンをクリック。このようなメニューが表示されるので、作成または編集をクリックします。

編集画面です。これを開くのに、たったの2クリック。もちろん、あとで違う場所に移動したり、コピーしたり、不要であれば削除したり、一時的に隠しておいたり・・・たいていの操作を簡単なメニュー選択で実行できます。まるでワープロのような編集画面の分かりやすさも特徴的です。

ナビゲーション(メニュー)の管理も簡単。ページを作った時点でナビゲーションに反映されるのはブログ型CMSなどと同じですが、「どこにどのページを」という制御が標準で自由にできるのはMODxならではです。
MODxの扱いに慣れてきたら、先に白紙のページをどんどん作っておいて全体の構成をイメージできるようにしてから、個々のページを丁寧に作り上げていく…といった、手作業的でありながら直感と効率に優れたスピーディーな構築の醍醐味を味わえることと思います。
テンプレート・チャンク・テンプレート変数
MODxはデザインの管理にテンプレート・チャンク・テンプレート変数を用います。いずれも既存のCMSで見られるようなものであり真新しい仕組みではありませんが、シンプルさと使いこなしの自由度の高さが違います。テンプレートは個々のドキュメントに対して一対一で関連付けることができ、すべてのドキュメントに対し異なるテンプレートを割り当てることすら可能です。テンプレートが必要でなければテンプレートを使わないという選択もできます。チャンクはテンプレートのhtmlコードを適度に分割して管理するのにちょうどいい「パーツ」のようなものです。面白いことに、チャンクはテンプレートだけでなくドキュメントやスニペットからも同じように呼び出すことができます。テンプレート変数は既存のCMSで言うところのカスタムフィールドに相当するものですが、制御の細かさが徹底しています。さまざまな入力タイプを選ぶことができるだけでなく、出力に関しても柔軟な加工ができます。「入力がない場合は出力そのものをしない」といったことも可能で、これのおかげで「画像が不要なページでもダミーの画像を選択する必要がある」などの無理な運用を回避することができます。
スニペットによる機能拡張
拡張性の高さもMODxの特長のひとつ。MODxでは「スニペット」と呼ばれる仕組みがあり、機能の呼び出し元がhtmlコードであることを前提とした分かりやすい機能拡張が可能です。スニペットはページ単位・またはテンプレート単位で貼り付けて機能するもので、スニペットをひとつインストールするごとにシステム全体が重くなったり不安定になったり、投稿画面や設定画面に不要な項目が増えていったりすることはありません。

MODxには標準でWayfinder・Ditto・eForm・Jot・AjaxSearchなどのスニペットが同梱されています。MODxそれ自体はシステム的にはオーサリングツール的な性格が濃いものですが、これらのアドオンを利用することで、よりCMS的なコンテンツコントロールが可能になります。特にWayfinderとDittoは汎用性が高く、これらの扱いに習熟することで可能性が大幅に広がります。
スニペットは自作するのも簡単です。ちょっとした機能なら自分で作ってみましょう。MODxはAPIが豊富に用意されており、最低限の記述でさまざまな機能を自作することができます。FTP操作なども不要で、まるで日記を書くような手軽さで作ることができます。
プラグイン
プラグインはもともとMODxにない概念でしたが、既存のCMSでよく見られるようなシステム寄りの機能拡張を実現するために追加されました。
MODxが苦手とする使い方
MODxは初めからコンテンツを自在にコントロールすることを目標として開発が進められています。CMSの本来の意味であるコンテンツ管理に向いていることは間違いありませんが、この数年の間にCMSの高機能化が進み、単にコンテンツ管理に特化しているだけでは、CMSとしての高い総合評価を得ることはできなくなっています。たとえば機能拡張のしやすさやデザインの可搬性の高さなどが求められますが、この点はMODxはあまり得意ではありません。単に開発が遅れているだけではなく、構造的にそういった方面での最適化を進めにくい作りになっています。基本的に、ゼロからサイトを作るのに向いたCMSであると言えます。
具体的には、ファイル一式を転送してインストールするだけで高機能なブログや通販カートを設置したり、優れたデザインのテンプレートを同様に手軽にインストールしたりするのはあまり簡単ではありません。しかしフレームワーク的な一面があるため、自分が必要とする機能だけを、時間がある時に自分が好きなように実装していくのは簡単です。フレームワークを習得するほどではないが、実装の具体性において既存のCMSでは物足りなくなるかもしれない時、MODxは安心感の高い選択肢となるでしょう。
見方によっては、MODxは初心者には分かりにくいCMSとも言えますし、初心者に最も分かりやすいCMSとも言えます。MODxには多数の拡張機能が存在しますが、それらはMODxの自由度の高さゆえに自然発生的に生まれたものであって、初めに拡張ありきで作られたものではありません。まずは、初めて管理画面を開いた瞬間のひらめきを大切にして、理屈にとらわれることなく自由にサイトを作ってみてください。
MODxの動作環境
- PHPが動作するWebサーバ(例:apache,lighttpd,IIS)。
- PHPバージョン4.4.x以上。PHP5.2.x以上推奨。
- MySQLバージョン4.0.2以上。バージョン5.0.x以上を推奨します。ただし、バージョン5.0.51はMySQL自体にソートやグルーピングに関するバグがあるため、該当する場合はサーバ管理者に問い合わせてください。
- フレンドリーURLを利用する場合はApacheのmod_rewriteが有効になっていること(他のWebサーバはmod_rewriteに準ずる機能があること)。
MODx CMS JAPANについて
MODx CMS JAPAN は本家フォーラム内の日本コミュニティに集まったユーザにより運営されています。形態としては、組織というよりプラットホーム的な存在であり、本家開発チームとの橋渡し役(モデレーター)がいる以外は、明示的に誰と誰がメンバーであるということはありませんし、代表者もいません。会則もなければ会費もありません。参加者の自律的な意志により支えられています。
2008年夏に日本コミュニティモデレータチームと本家開発チームのライアン氏との音声対談が実現し、これをきっかけに日本コミュニティの有志メンバーによって本サイト(MODx日本公式ポータル)が制作されました。このサイトは日本国内におけるMODxへの入り口としての役割を持ちます(サイトオープン現在)。当サイトを日本語及び日本国内の情報サイトの拠点として、ユーザへの情報支援・日本国内への普及に貢献していきます。



